お風呂の時は私と一緒に入りたがる。
不思議なことに その時ばかりは停戦状態になって 他愛のない会話で盛り上がる。
娘を知ることができる 大切な時間となっている。
ある日、私が どうしても納得できないことがあって
消化できずに悶々としていた。
大人の人間関係の愚痴なので
子どもには悟られまいと 我慢していたが、
余計にイライラして 八つ当たりしてしまっているのがわかった。
夜になり、いつものようにお風呂に入ってきた娘。
今まで私は 子どもに愚痴ることは避けてきたが
この子ならどういう風に答えるか聞いてみたくて
思い切って話してみることにした。
「うん。お母さんおかしくないよ。その人がおかしい。
私もお母さんと同じこと思うとおもう。」
胸がすっとした。
お風呂場でよかった。
わかってくれる人がここにいたと 涙が出たが、
顔を洗うふりして洗い流した。
「お母さんでもこういうこと言うんだね。」
娘は今まで 人の悪口は言ってはいけないと教えられてきたので
思いがけず母が愚痴をこぼして驚いていた。
もう こうやって女同士の話ができる年頃になったことがうれしかった。
そして、胸襟を開いて自分の思ったことを
正直に 娘に話すのも悪くないと感じた。